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AWS MarketplaceのFuture Dated Agreementsとは?契約の承諾日・開始日・請求日を整理

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この記事の要点

Future Dated Agreements(将来の日付の契約、FDA)は、Private Offer(プライベートオファー)で、契約の承諾日と、ライセンスまたは権利が有効になる開始日を分けられる機能です。対象はSaaSの契約型の料金モデルで、分割払いプランを組み合わせると、承諾日から終了日までの間に請求日を設定できます。契約の成立、利用権の有効化、請求は別の日に起こるため、SaaS側は承諾日に利用権を有効にせず、開始日の通知を受けてから有効にします。

「今期のうちに契約を済ませたい。ただ、利用は来月の1日から始めたい。」顧客からこう言われたとき、AWS Marketplaceでは、契約を承諾してもらう日と、SaaSの利用を始める日と、請求する日を、同じ日にしなければならないのでしょうか。

Private Offer(プライベートオファー)には、この三つを別の日にするためのFuture Dated Agreements(将来の日付の契約、FDA)があります。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))先に承諾してもらい、翌月から使い始めてもらうことは、FDAで可能です。ただし、契約が成立した日と、SaaSの利用権を有効にする日は別です。承諾を受けた時点で、SaaS側の利用権を有効にしてはいけません。

本記事の内容は、2026年10月28日に確認したAWSの公式ドキュメントにもとづきます。仕様は変わることがあるため、判断の前には各出典で最新の内容を確認してください。

承諾日・開始日・終了日・請求日を時間軸で比較する

通常のAWS Marketplaceの取引では、購入者はオファーを承諾した直後に、製品のライセンスまたは権利を受け取ります。FDAでは、購入者は事前に決めた将来の日付に、ライセンスまたは権利を受け取ります。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))販売者ガイドは、FDAを使うと、次の三つをそれぞれの都合で決められると説明しています。

  • 購入者がオファーを承諾する日を、営業の都合で決める
  • 購入者への請求を、財務や経理の都合で決める
  • ライセンスや権利の有効化を、購入者が使い始めたい日に合わせる

購入者ガイドも、購入者が、契約の締結、利用の開始、支払い(請求書の発行)を、別々に決められると説明しています。(Future Dated Agreementsと Private Offer(購入者ガイド))

四つの日付の意味

日付公式の用語意味決める人
承諾日Agreement sign date(AWSの日本語ドキュメントでは契約署名日)購入者がオファーを承諾し、契約が作られる日。契約ID(Agreement ID)が作られる日購入者の承諾の操作で決まる
開始日Agreement start date(契約開始日)ライセンスまたは権利が有効になり、購入者が使い始められる日販売者がオファーで設定する。購入者は変更できず、承諾の前に確認できる
終了日Agreement end date(契約終了日)契約と、ライセンスまたは権利が失効する日販売者がオファーで設定する
請求日分割払いプランの請求日(invoice date)購入者に請求書が作られる日販売者がオファーで設定する

表の出典は、販売者ガイド、購入者ガイド、分割払いプランです。契約IDが作られる日が承諾日で、LicenseArn(付与されたライセンスの識別子)は開始日に生成されます。(購入者ガイド、Concurrent Agreements移行ガイド)

架空の例で時間軸を並べる

時間軸の例として、「3月に承諾し、4月1日から1年間使う」契約を、分割払いプランで請求する場合を並べます。日付も請求の回数も架空の例です。

日付(架空)区分契約利用権請求
2027年3月15日承諾日購入者が承諾し、契約が成立する。契約IDが作られるまだ有効にならない分割払いプランの請求日に従う。この例では請求日ではない
2027年3月31日請求日(1回目)成立済みまだ有効にならない開始日の前に請求する設定
2027年4月1日開始日成立済みライセンスまたは権利が有効になる請求日と重ならない設定
2027年10月1日請求日(2回目)有効有効開始日の後に請求する設定
2028年3月31日終了日失効する失効する終了日までの請求日だけ設定できる

分割払いプランを組み合わせると、承諾日から終了日までの間の、好きな日に支払いを設定できます。開始日の前の請求日も、後の請求日も設定できます。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))購入者は、分割払いプランの請求日の00:00 UTCに請求されます。(分割払いプラン)日本時間では、同じ日の9時に当たります。

この例で請求日を承諾日と開始日の両方からずらしたのは、請求日が開始日と同じとは限らないことを示すためです。請求日は、開始日と同じ日にも、違う日にも設定できます。請求書に書かれた契約期間と、契約書や注文書の期間が食い違う場合は、End User License Agreement(EULA)や注文書などの契約書の期間が優先されます。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))

対象となるSaaSの料金モデルと、Private Offerでの設定

対象の料金モデル

販売者ガイドは、FDAを使えるSaaS製品として、SaaS Contract(SaaS契約。契約期間と購入する権利をあらかじめ定め、前払いまたは支払スケジュールで請求する料金モデル)と、SaaS Contract with Consumption(従量制料金によるSaaS契約。契約の料金に加えて超過分を従量で請求する料金モデル)を挙げています。どちらも、分割払いプランを付けても付けなくても使えます。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))時間単位の使用量で請求するSaaS Subscription(SaaSサブスクリプション)は、確認した販売者ガイドと購入者ガイドに、対象として記載がありません。購入者ガイドは、FDAをPrivate Offerでの機能として説明しており、Public Offer(パブリックオファー)での使い方は書かれていません。(購入者ガイド)料金モデルごとの違いは、AWS MarketplaceのSaaS料金モデルで扱っています。

オファーの作成画面での設定

開始日は、販売者(seller of record)がPrivate Offerを作るときに決めます。手順は次のとおりです。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))

  1. Private Offerの作成中に、Contract durationで「Start at a future date」を選びます。
  2. Service datesの欄に、Service start dateとService end dateを入力します。
  3. 開始日は、最大3年先まで選べます。

ここで選んだService start dateが、購入者が承諾したときのFDAの開始日になります。

購入者は開始日を変更できませんが、承諾の前に確認できます。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))契約の改定(Amend agreement)で作るオファーには、将来の開始日を設定できません。改定のオファーは有効な契約だけが対象で、承諾されるとすぐに有効になるためです。(契約の改定)そのため、FDAの契約は、改定ではなく、新しいPrivate Offerとして作成します。

分割払いプランの作り方と制約は、分割払いプランのページにあります。承諾の日より前に置ける請求日は一つだけで、最初の請求日を過ぎてから承諾されると、最初の請求書は承諾の直後に作られます。契約の期間の外に請求日を置くとエラーになります。(分割払いプラン)このページが言う契約の期間が、FDAでは開始日から終了日までなのか、承諾日から終了日までなのかは、分割払いプランのページには書かれていません。FDAの販売者ガイドは、承諾日から終了日までの間で、開始日の前後ともに設定できると説明しています。作成画面で設定できる日付の範囲を、実際に確かめておくと安全です。分割払いのスケジュールの組み方と、購入者の支払期限であるNet payment termsとの違いは、AWS Marketplaceの分割払いとNet payment termsで扱います。

分割払いプランを付けない場合の請求日は、FDAのドキュメントに記載がありません。Private Offerの公式FAQは、通常の取引では、承諾した時点で請求書が作られると説明しています。(Private Offer FAQ)ただし、このFAQは、開始日が将来のFDAと、通常の取引を区別していません。請求日を開始日とずらしたい場合も、承諾日に請求したい場合も、分割払いプランで請求日を明示しておくのが確実です。承諾の日に請求したいときは、請求日を、オファーを作成する日に設定する方法が、FAQに説明されています。(Private Offer FAQ)

Channel Partner Private Offer(CPPO)でもFDAを使えます。製造元は、販売認可(resale authorization)で、チャネルパートナーが設定できる開始日の上限を決められます。上限を決めない場合は、最大3年先まで設定できます。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))

将来開始の更新と、自動更新の調整

FDAは、既存の契約を更新するためにも使えます。更新に使うときは、開始日を、更新する契約の終了日の1日以上後に設定します。たとえば、現在の契約の終了日が2027年3月31日なら、開始日は2027年4月1日以降です(架空の例です)。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))

購入者は、現在の契約が有効な間でも、次の三つをすべて満たすなら、FDAのオファーを承諾できます。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))

  • FDAの開始日が、現在の契約の終了日より後である
  • FDAを承諾する前に、自動更新を無効にしている
  • サービスの期間が、すでに承諾した他のFDAと重ならない

FDAを承諾すると、自動更新は再び有効にできません。(Future Dated Agreementsの作成(販売者ガイド))

更新の三つの方法の違い

更新には、FDAのほかに、契約の改定と、Private Offerの自動更新があります。

観点契約の改定で更新するPrivate Offerの自動更新FDAで更新する
新しい条件が有効になる時期承諾後すぐ。以前の残りの支払いは取り消される契約の終了日に、AWS Marketplaceが更新オファーを生成して承諾する販売者が決めた開始日
将来の開始日設定できない終了日が更新のタイミングになる設定する
購入者の操作改定のオファーを承諾する最初の承諾のときに、自動更新に同意するかを選ぶFDAのオファーを承諾する

表の出典は、契約の改定、Private Offerの概要、購入者ガイド(自動更新)、販売者ガイドです。通常の更新と自動更新の仕組みと、更新条件の設定は、AWS MarketplaceのPrivate Offer自動更新に戻して確認してください。Private Offer全体の流れは、AWS MarketplaceのPrivate Offerとは?で扱っています。

自動更新を止める判断で確認すべきこと

FDAで更新するなら、先に自動更新を止める必要があります。自動更新を止める判断には期限があり、販売者が止める操作は取り消せません。更新判断の期限を過ぎると、その回の更新は止められなくなります。(更新の管理)このため、FDAで更新するなら、更新判断の期限より前に、FDAを使うかどうかを決めておくのが安全です。これは公式の手順ではなく、本記事の提案です。

次の点は、確認した公式ドキュメントに記載がありませんでした。

  • 自動更新を無効にするのが、購入者なのか、販売者なのか
  • 更新判断の期限を過ぎた後でも、FDAを承諾できるのか
  • Concurrent Agreementsに対応している製品でも、承諾の三つの条件(開始日、自動更新、期間の重なり)が同じように適用されるのか

Concurrent Agreementsは、同じAWSアカウントが同じSaaS製品を複数の契約で購入できる機能です。(Concurrent Agreementsの発表)Private Offerの公式FAQは、SaaS Contractでは、1つのアカウントが持てる有効な契約は一つで、拡張や更新は契約にもとづくオファーで行うと説明しています。(Private Offer FAQ)このFAQには、FDAとConcurrent Agreementsの記載がありません。AWS Marketplaceの問い合わせ先は、AWS Partner Centralのサポートフォームから連絡できるPrivate Offer Success Team(POST)です。(Private Offer FAQ)

開始前の登録・権利付与・イベント処理で確認すべきこと

承諾した時点で、利用権を有効にしてよいか

有効にしてはいけません。FDAでは、ライセンスまたは権利が有効になるのは開始日です。(購入者ガイド)AWSのオンボーディングのガイドも、License Updatedのイベントを受信するまで、製品の購読を有効にしないよう求めています。(SaaSの顧客オンボーディング)契約の成立は、承諾日に確定します。一方、SaaS側で機能、数量、利用可否を有効にするのは、利用権が有効になってからの処理です。この二つを同じ処理にまとめると、契約の開始前の期間に、利用を許すことになります。

どの通知が、いつ届くか

承諾日と開始日に、どの通知が届くかは、通知の経路によって、公式ドキュメントの記載が異なります。2026年10月28日時点で確認できた内容は、次のとおりです。

通知の経路承諾日開始日確認状況
メール(指定したルートアカウント宛)承諾と契約の作成を通知ライセンスまたは権利の有効化を通知販売者ガイドに記載がある
Amazon SNS(2026年7月15日以前にセラーアカウントを登録した販売者のみ)届かない二つのトピックとも、開始日に届く販売者ガイドとAmazon SNSのガイドに記載がある
Amazon EventBridge記載なし記載なしFDAでの発行時期を説明する記述を確認できなかった

表の出典は、販売者ガイド、Amazon SNSのガイド、Amazon EventBridgeによるSaaSイベント管理です。メールには、満了の90日前、60日前、30日前の通知と、契約の変更や置き換えの通知もあります。(販売者ガイド)

食い違いが生じるのは、販売者ガイドが、旧来のAmazon SNSの動作だけをFDAと結び付けて説明しているためです。SaaS連携のガイドは、2026年7月15日より後にセラーアカウントを登録した販売者は、Amazon SNSを使えず、Amazon EventBridgeでイベントを受信するとしています。(SaaS Contract製品の連携、Amazon SNSのガイド)Amazon SNSのガイドは、新しい通知はAmazon EventBridgeにだけ提供されるとも述べています。(Amazon SNSのガイド)しかし、そのAmazon EventBridgeのガイドに、FDAの記述はありません。

Amazon EventBridgeのPurchase Agreement Createdは、新しい契約が作られたときのイベントです。(Amazon EventBridgeによるSaaSイベント管理)FDAでは、契約IDが作られるのが承諾日です。(購入者ガイド)Purchase Agreement Createdの定義と、承諾日に契約IDが作られるという定義を合わせると、承諾日に届くと読めますが、FDAでの発行時期は明記されていません。イベントの例にも、承諾日時(acceptanceTime)と開始日時(startTime)が別の項目として含まれていますが、FDAの説明はありません。(Amazon EventBridgeのイベント)License Updatedは、購入者の権利が変わったときに届くイベントです。SaaS ContractとSaaS Contract with Consumptionの製品(以下、SaaS Contract系)は、このイベントを受けて、権利の内容を確認するAPIであるGetEntitlementsを呼びます。(Amazon EventBridgeによるSaaSイベント管理)このイベントが開始日に届くのかは、確認した公式ドキュメントに記載がありません。そこで、新しく実装する連携では、承諾日と開始日の両方で、届くイベントの種類と順序を記録して、確かめることになります。

Concurrent Agreementsに対応している場合と、していない場合

ここで注意したいのは、通知をどの経路で受け取るかと、Concurrent Agreementsに対応しているかが、別々の軸だという点です。通知の経路は、セラーアカウントの登録時期と、Amazon EventBridgeへ移行しているかで決まります。Concurrent Agreementsの有効化は、それとは別の作業です。(Concurrent Agreements移行ガイド、Amazon SNSのガイド)その影響で、Concurrent Agreementsをまだ有効にしていない既存の製品でも、Amazon EventBridgeで通知を受け取っている構成があり得ます。その構成では、FDAの通知がAmazon SNSの「開始日に届く」挙動と同じになるとは限りません。自社がどちらの経路で受け取っているかは、通知の経路の表で確かめてください。

そのうえで、Concurrent Agreementsへの対応の有無で挙動が変わる点は、次のとおりです。

観点対応していない場合対応している場合
顧客と契約の識別既存の連携で使うCustomerIdentifierが引き続き動作するCustomerAWSAccountIdとLicenseArnを使う。LicenseArnは開始日に生成される
承諾の条件(期間の重なり)販売者ガイドの三つの条件FDAの条件が変わるかは記載なし

表の出典は、販売者ガイド、ResolveCustomer、Concurrent Agreements移行ガイドです。Amazon SNSの通知には、LicenseArnが含まれません。(Concurrent Agreements移行ガイド)LicenseArnが開始日に生成されるため、承諾日の時点でResolveCustomerがLicenseArnをどう返すかも、2026年10月28日時点のAPIリファレンスに記載がありません。(ResolveCustomer)LicenseArnの発行時期は、AWS MarketplaceのConcurrent Agreementsとは?にも補足があります。LicenseArnが得られない段階の仮登録と、テナントへの紐付けの設計は、AWS Marketplaceの契約をSaaSテナントに紐付けるには?で扱っています。

日付ごとの処理で確認すべき点

次の項目は、公式の仕様を、業務の日付に置き換えた、本記事の提案です。

承諾日には、次の処理を確認します。

  • 契約IDを記録し、承諾日、開始日、終了日、請求日を、別々の項目として保存する
  • 開始日の前は、利用権を有効にせず、テナントや利用者の仮登録にとどめる
  • 開始日と請求日を、営業、カスタマーサクセス、経理が同じ表で共有する

開始日には、次の処理を確認します。

  • 利用権の有効化は、開始日のイベントの受信を契機にする。SaaS Contract系の製品では、GetEntitlementsで権利の内容を確かめてから、機能と数量を有効にする
  • 開始日に生成されるLicenseArnを、承諾日に作った仮登録に対応づける
  • 開始日になっても通知が届かない契約を、見つけられるようにしておく

開始前に契約が変わる場合は、次を確認します。

  • 開始前に、契約の取消、置き換え、変更のイベントが届いても、仮登録を正しく更新、取り消せる
  • まだライセンスがない契約が終了したとき、取り消す対象のLicenseArnがなくても、処理が止まらない

開始前の変更を想定するのは、メールの通知に契約の変更や置き換えが含まれ、Amazon SNSのガイドも、取消、置き換え、更新、満了のときに通知が届くと説明しているためです。(販売者ガイド、Amazon SNSのガイド)

更新のFDAがある場合は、現在の契約の終了日と、新しい契約の開始日の境界を確認します。

  • 終了日から開始日への切り替えで、利用者のアクセスが意図せず止まらない。FDAの開始日は、更新する契約の終了日の1日以上後に設定するため、その間の扱いも決めておく
  • 更新のFDAを承諾する前に、自動更新が止まっている

次に取る行動

次の行動は、役割ごとに分けた、本記事の提案です。

  • 営業:オファーを作る前に、承諾日、開始日、終了日、請求日、更新のときの自動更新の扱いを、顧客と合意しておく
  • カスタマーサクセス:開始日までの間に、顧客に何をいつ案内するかを決める。承諾日に登録URLへ遷移するのか、開始日なのかは、確認した公式ドキュメントに記載がないため、テストで確かめてから案内する
  • 経理:請求日と、請求書に書かれる契約期間を確認する。契約書の期間が優先される
  • 開発担当者:テスト用のアカウントで、近い将来の開始日のFDAを承諾し、承諾日と開始日に届く通知と、利用権の有効化の処理を記録する

次の点は、確認した公式ドキュメントに記載がありませんでした。AWS Partner CentralのサポートフォームからPrivate Offer Success Team(POST)に問い合わせられます。

  • Amazon EventBridgeのPurchase Agreement CreatedとLicense Updatedが、承諾日と開始日のどちらに発行されるか
  • 承諾日に、登録URLへの遷移とResolveCustomerの応答がどうなるか
  • 分割払いプランを付けないFDAで、請求書が作られる日
  • 自動更新を無効にする担当者と、その期限
  • Concurrent Agreementsに対応している製品での、FDAの承諾の条件

Deshimaで扱える範囲

将来開始を含む契約の登録と同期を、自社で実装するか、支援サービスを使うかを検討するときは、まず要件を整理します。必要な実装は、AWS MarketplaceのSaaS連携に必要な実装にまとめています。そのうえで、Deshimaの対応範囲をご確認ください。

Deshimaは、購入者と契約の情報の取得と同期、利用申請フォーム、Amazon EventBridgeへのイベント発行を担います。自社SaaSでは、そのイベントを既存のユーザーやテナントに結び付け、契約に応じた機能、数量、利用可否を反映する処理を実装します。具体的な分担は、導入する構成に応じてご確認ください。

FDAの契約を、Deshimaがどのように処理するかは、2026年10月28日時点の対応範囲として案内していません。開始日が将来の契約の登録、同期、イベントの発行を利用したい場合は、個別にご相談ください。FDAの対象に含まれるSaaS Contract with Consumptionは、従量課金(メータリング)の部分があるため、Deshimaの対応範囲に入りません。CPPOによるFDAも、同様に対象外です。

2026年10月28日時点のDeshimaの対応範囲は、SaaS Contract型のみです。従量課金(メータリング)とCPPOは対象外で、Concurrent Agreementsには対応済みです。Deshimaの利用料は、初期費用と月額費用がどちらも0円で、費用が発生するのは製品が売れたときの販売手数料のみです。料率は個別にご提案しており、AWS Marketplace自体の手数料とは別です。対応範囲はトップページのFAQに、料金の考え方は料金のセクションに記載しています。Deshimaは更新が多いため、最新の機能と対応範囲は、無料のアカウントを作成したうえで、プロダクト内のドキュメントでご確認ください。

よくある質問

先に契約を承諾して、翌月から使い始めることはできますか?
できます。Future Dated Agreements(将来の日付の契約、FDA)を使うと、購入者がオファーを承諾する日と、ライセンスまたは権利が有効になる開始日を別にできます。開始日は、販売者がPrivate Offer(プライベートオファー)の作成時に決め、最大3年先まで設定できます。購入者は開始日を変更できませんが、承諾の前に確認できます。対象はSaaSの契約型の料金モデルのPrivate Offerで、更新のために使うこともできます。
請求日と利用開始日は同じですか?
同じとは限りません。Future Dated Agreements(将来の日付の契約、FDA)では、契約の成立、ライセンスまたは権利の有効化、請求を別々に決められます。分割払いプランを組み合わせると、承諾日から終了日までの間に請求日を設定でき、開始日の前でも後でも構いません。分割払いプランを付けない場合に、請求書がいつ作られるかは、確認した公式ドキュメントに記載がありませんでした。
契約を承諾した時点で、SaaSの利用権を有効にしてよいですか?
有効にしてはいけません。Future Dated Agreements(将来の日付の契約、FDA)では、承諾日に契約と契約IDが作られますが、ライセンスまたは権利が有効になるのは開始日です。AWSのオンボーディングのガイドは、License Updatedのイベントを受信するまで、購読を有効にしないよう求めています。FDAでこのイベントが承諾日と開始日のどちらに届くかは、Amazon EventBridgeの公式ドキュメントに記載がないため、テストで確認します。
Future Dated Agreementsの対象になる料金モデルは何ですか?
販売者ガイドは、SaaS Contract(SaaS契約。契約期間と購入する権利をあらかじめ定め、前払いまたは支払スケジュールで請求する料金モデル)と、SaaS Contract with Consumption(従量制料金によるSaaS契約。契約の料金に加えて超過分を従量で請求する料金モデル)を挙げています。どちらも、分割払いプランの有無を問いません。時間単位の使用量で請求するSaaS Subscription(SaaSサブスクリプション)は、確認したドキュメントに対象として記載がありません。購入者ガイドは、Future Dated AgreementsをPrivate Offerでの機能として説明しています。
Future Dated Agreementsで更新するとき、自動更新はどうなりますか?
販売者ガイドによると、購入者が現在の契約の有効期間中にFuture Dated Agreements(将来の日付の契約、FDA)を承諾するには、自動更新を無効にしておく必要があります。承諾した後は、自動更新を再び有効にできません。開始日は、更新する契約の終了日の1日以上後に設定します。自動更新を誰が、いつまでに無効にするかは、確認したドキュメントに記載がないため、AWS Marketplaceに確認します。
Future Dated Agreementsの通知は、承諾日と開始日のどちらに届きますか?
Future Dated Agreements(将来の日付の契約、FDA)の通知は、経路によって分かれます。販売者ガイドによると、指定したルートアカウント宛のメールは、承諾日と開始日の両方で届きます。2026年7月15日以前にセラーアカウントを登録した販売者が使うAmazon SNSは、開始日に届き、承諾日には届きません。Amazon EventBridgeについては、FDAでの発行時期を説明する記述を確認できませんでした。新しく連携機能を実装する場合は、テスト用のアカウントで、承諾日と開始日に届くイベントを記録して確かめます。
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