価格と契約
AWS MarketplaceのPrivate Offer自動更新|2026年9月の新機能と更新条件
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この記事の要点
Private Offer(プライベートオファー)の自動更新は、オファーに更新条件を設定しておくと、契約の終了日にAWS Marketplaceが更新オファーを作って購入者の代わりに承諾し、新しい契約IDの契約を作る機能です。2026年9月1日に発表され、対象は販売者が直接作成する契約料金のオファーです。更新時の価格は、据え置き、固定率の値上げ、範囲内で更新ごとに確定する値上げから選べます。購入者と販売者は更新判断の期限まで自動更新を止められますが、販売者の停止は取り消せません。
契約期間の終わりが近づくたびに、更新用のPrivate Offer(プライベートオファー)を作り直し、購入者の承諾を待ちます。内容がほとんど変わらない更新でも、この段取りを毎回踏んできた担当者は多いのではないでしょうか。
2026年9月1日に、AWSはこの負担を減らす機能を発表しました。Private Offerの自動更新です。オファーに更新条件を設定しておくと、契約の終了日にAWS Marketplaceが更新オファーを生成し、購入者の代わりに承諾して、新しい契約IDの契約を作ります。(AWSの発表、購入者ガイド)
ただし、自動になる範囲と、人の判断が残る範囲は一致しません。値上げ率を範囲で設定すると、更新のたびに率を確定する作業は販売者に残ります。更新を止める判断にも期限があります。どこまでが自動で、どこからが担当者の仕事なのでしょうか。
本記事の内容は、2026年10月5日に確認したAWSの公式発表とドキュメントにもとづきます。画面名や設定項目は変わることがあるため、オファーを作る前に、出典のページで最新の内容をご確認ください。
従来の更新と、自動更新で変わる点
自動更新が加わる前から、SaaS Contract(SaaS契約。契約期間と購入する権利をあらかじめ定め、前払いまたは支払スケジュールで請求する料金モデル)の製品では、販売者が既存の契約に対する更新や改定のオファーを作れました。SaaS Contract with Consumption(従量制料金によるSaaS契約。契約の料金に加えて超過分を従量で請求する料金モデル)の製品も同じです。販売者はAWS Partner Central(AWS Marketplace管理ポータル)のAgreementsページで契約を選び、Amend agreementからオファーを作ります。購入者は、新しいオファーを承諾するか、元の契約を続けるかを選びます。期限までに承諾されなければ、元の契約はそのまま続きます。(契約の改定)
購入者がこの更新や改定のオファーを承諾するには、請求書払い(invoicing terms)になっている必要があります。(購入者ガイド)
自動更新では、段取りの順序が入れ替わります。更新のたびに交渉と承諾を繰り返す代わりに、最初の契約の時点で、更新時の価格の動きまで合意しておきます。販売者はオファーの作成時に更新条件を設定し、購入者は最初の承諾のときに自動更新に同意するかを選びます。(AWSの発表、Private Offerの概要)
Public Offerの自動更新との違い
Public Offer(パブリックオファー)で買われたSaaSの契約にも、購入者が同意できる自動更新があります。購入者は、更新の設定をあとから変えることもできます。(SaaS契約の料金)Public Offerの自動更新は、購入者の側で設定する仕組みです。一方、Private Offerの自動更新では、更新時の価格を販売者がオファーに設定します。
ただし、Public Offerの契約を改定すると、その契約はPrivate Offerになり、Public Offerの自動更新は続かなくなります。Public Offerの自動更新を残したい場合は、購入者が改めてPublic Offerで製品を購読する必要があるとされています。(契約の改定)
更新の手を打たなかった契約の行き先
自動更新も改定の更新も行わずに終了日を迎えた契約は、製品の種類によって、公開価格に移るか、購読を失うかのどちらかになります。(購入者ガイド)SaaSの契約が終了すると、SaaS側には権利の変更を知らせる通知が届き、権利確認のAPIは空の応答を返します。(SaaS契約の料金)
契約一覧には、この行き先を示す列があります。終了時の扱いは、自動更新、Public Offerへの移行、アクセスの終了の三つに分けて表示されます。(更新の管理)発表は、再交渉や再購入をせずに購読を続けられることと、意図しない購読の失効を防ぐことを挙げています。(AWSの発表)三つの行き先でいえば、アクセスの終了になる契約を減らす機能と読めます。
自動更新の対象になるオファー
発表が対象としているのは、販売者が直接作成する、契約料金(contract pricing)のPrivate Offerです。(AWSの発表)
| 観点 | 確認できた内容 | 出典 |
|---|---|---|
| オファーの種類 | 販売者が直接作成するPrivate Offer(発表の表記はdirect private offers) | AWSの発表 |
| 料金モデル | 契約料金のオファーでのみ使える | Private Offerの概要 |
| 提供範囲 | すべての商用AWSリージョンで一般提供。追加の設定は不要 | AWSの発表 |
| SaaS Contract with Consumption | 記載なし。ただし更新オファーの詳細画面の説明には、契約ディメンションと使用量ディメンションの両方が記載されている | 自動生成されたPrivate Offer |
| チャネルパートナー経由(Channel Partner Private Offer、CPPO) | 記載なし | CPPOの作成 |
SaaS Contract with Consumptionについては、画面の説明から読み取れる範囲にとどまり、対象と明記した文書は見つかりませんでした。そのため、SaaS Contract with Consumptionの製品で使う場合は、オファーの作成画面で更新条件を設定できるかを確かめるのが確実です。
CPPOも同じです。発表はdirect private offersと書いており、再販のオファーまで広げて読むことはできません。チャネルパートナー向けのページにも、自動更新の記載は見当たりませんでした。再販経由の取引は、AWS MarketplaceのCPPOとは?で整理しています。
オファーの作成時に決めるべき更新条件
更新条件は、Private Offerを作る手順の中で設定します。法的条件を選んだ次のステップが、自動更新の設定です。(Private Offerの作成)Private Offerそのものの作り方は、AWS MarketplaceのPrivate Offerとは?で扱っています。
更新時の価格
更新時の価格は、次の四つから選びます。(Private Offerの作成、購入者ガイド)
| 設定 | 更新時の動き |
|---|---|
| 値上げなし(No price uplift) | 毎回、同じ価格で更新する |
| 固定率の値上げ(Fixed percentage) | 毎回、同じ割合で価格が上がる。すべてのディメンション(料金の単位)に同じ率を適用する |
| 範囲を決めた値上げ(Percentage range) | 最小と最大の範囲を決めておき、更新の前に販売者が率を確定する。ディメンション別に率を変えてもよいが、範囲内に収める |
| 更新なし(No renewal) | 自動更新の条件を付けない。契約は終了日で終わる |
固定率の値上げは複利で計算されます。文書の例では、10%の値上げで100ドルが110ドルに、次の更新で121ドルになります。同じ10%で3回更新すると、100ドルは133.1ドルです(本記事での計算)。
範囲を決める方式は、更新のたびに率を調整したいときの選択肢です。文書は、消費者物価指数のような要因を反映したい場合や、ディメンションごとに別の率を設定したい場合を例に挙げています。その代わり、更新ごとに販売者が率を確定する作業が発生します。固定率には、この作業がありません。
更新回数と二つの期限
価格のほかに、更新の回数と期限を決めます。(Private Offerの作成)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 更新の上限回数(Renewal maximum) | 自動更新できる回数、または無制限 |
| 更新判断の期限(Renewal decision deadline) | 購入者と販売者が、自動更新するかの判断を変えられる最終日。これを過ぎると、その回の更新は確定する |
| 調整期限(Adjustment deadline) | 範囲を決めた値上げの場合に、販売者が値上げ率を確定する期限 |
| 既定の値上げ率(Default uplift) | 範囲を決めた値上げの場合に、調整期限までに公開も保存もしなかったときに自動で適用される率 |
文書は、調整期限と更新判断の期限のあいだに、適用される現地法が定める最短の通知期間以上の余裕を設けるよう勧めています。例として、より厳しい要件がない場合の14日が挙げられています。購入者が最終の条件を確かめる時間を確保するための推奨です。どの法令が、どの期間を求めるかは自社の契約と取引先によって変わるため、法務への確認が前提になります。
更新後の支払いスケジュール
更新後の支払い頻度は、既定では最初の契約サイクルと同じです。変えたい場合は、別の頻度を選べます。更新の開始日が事前に決まらないため、各回の支払期日は、契約の何か月目か、契約開始から何日後かで指定します。(Private Offerの作成)
作成画面のプレビューに表示されるのは、次の更新サイクルの支払いスケジュールだけです。各回の金額は、そのサイクルの契約総額であるTotal Contract Value(TCV)に対する割合で示されます。値上げを設定すると更新後の総額が増えるため、割合が同じでも、各回の金額は大きくなります。購入者は、これらの条件をすべて確認してから承諾します。(Private Offerの作成)
契約終了日までの流れ
一回の更新は、承諾から終了日までのいくつかの時点で進みます。調整期限と、終了日の前に届くイベントの前後関係は、設定によって変わります。
| 時点 | 起きること | 担当 |
|---|---|---|
| オファーの承諾 | 購入者が自動更新に同意するかを選ぶ | 購入者 |
| 終了日が近づく間 | 自動更新の契約が終了日に近づく。販売者側のAmazon EventBridgeにPurchase Agreement Endingのイベントが届く | 販売者のSaaS |
| 調整期限の前(範囲型のみ) | 更新オファーがPending upliftで表示され、販売者が率を確定して公開する。期限の30日前に警告が表示される | 販売者 |
| 調整期限(範囲型のみ) | 未公開なら最後に保存した値、保存がなければ既定の値上げ率が適用される。期限を過ぎるとPurchase Agreement Renewal Terms Finalizedのイベントが届く | AWS Marketplace |
| 更新判断の期限 | これ以降、その回の更新は止められない。Purchase Agreement Renewal Upcomingのイベントが届く | 購入者と販売者 |
| 終了日 | 更新オファーが自動生成されて自動承諾され、新しい契約IDの契約が作られる | AWS Marketplace |
承諾から終了日までの各時点の出典は、承諾時の同意がPrivate Offerの概要、更新の生成と承諾が購入者ガイド、期限とイベントが更新の管理、自動生成されたPrivate Offer、Amazon EventBridgeのイベントです。
購入者と販売者の両方に、更新が進む前と、完了した後に通知が届きます。事前の通知には、現在の条件と次の条件の比較が含まれます。購入者は更新に発注書を付けることもできます。(AWSの発表)事前の通知を出す日数は、確認した文書に書かれていませんでした。
範囲を決めた値上げで販売者に残る作業
範囲を決めた場合、更新オファーは「Pending uplift」の状態で表示されます。調整期限の30日前になると、状態が警告に格上げされ、アラートが表示されます。(自動生成されたPrivate Offer)
確定の操作は、更新オファーまたは契約のRenewal detailsタブから、Finalize uplift percentageを選んで始めます。全ディメンションに同じ率を適用するか、ディメンションごとに価格を設定します。結果は、下書きとして保存するか、購入者に公開するかを選びます。下書きの段階では、購入者には何も送られません。購入者への公開は、率を確定して購入者に即座に通知する操作で、元に戻せません。(自動生成されたPrivate Offer)
調整期限までに公開しなかった場合は、最後に保存した値が適用されます。保存した値がなければ、既定の値上げ率です。(自動生成されたPrivate Offer)保存も公開もしないまま期限を迎えても、更新は止まりません。オファー作成時に自分たちで決めた既定の率で、そのまま進みます。
販売者と購入者が止められる範囲
購入者は、更新判断の期限までなら、自動更新に同意することも、外すこともできます。販売者も、同じ期限までなら自動更新を止められます。(更新の管理)
販売者の停止には、購入者と異なる点があります。一度きりの操作で、取り消せません。止めると購入者に通知が届き、購入者は自動更新に戻れなくなります。購入者の画面にはSeller opted outと表示され、続けたい場合は新しいオファーを依頼する必要があります。(更新の管理)
更新判断の期限を過ぎると、販売者は自動更新を止められなくなります。購入者の側でも、その回の更新は止められません。(更新の管理、購入者ガイド)そのため、販売者が調整期限ぎりぎりに率を確定した場合、購入者が値上げ率を確認してから更新を止められる時間は、調整期限と更新判断の期限のあいだだけになります。
取り消せない操作なので、誰が停止を実行するのかは、社内で先に決めておいたほうがよいでしょう。営業が担当しているのか、カスタマーサクセス(CS)なのか、契約の管理者なのか。決まっていないと、期限の直前に判断が宙に浮きかねません。
契約一覧で状態を確かめる
Agreementsページには、更新の状態を示す列が二つあります。(更新の管理)
- At expiration:終了時に、自動更新、Public Offerへの移行、アクセスの終了のどれになるか
- Renewal status:自動更新中、販売者がオプトアウト、購入者がオプトアウト、更新条件なし、更新上限に到達のどれか
終了日のない契約には、どちらの列にも表示がありません。契約を開いたRenewal historyタブでは、過去の更新と、次に予定されている更新を順に追えます。(更新の管理)ただし、今後の予定として表示されるのは次の一回分だけで、先の更新が何回予定されていても同じです。(自動生成されたPrivate Offer)更新の棚卸しには、At expirationとRenewal statusの二つの列が役立ちます。アクセスの終了と表示された契約が、意図した終了なのか、更新条件の付け忘れなのかを、営業とCSで突き合わせられます。
SaaS側で受け取る通知と契約IDの変化
自動更新は、SaaS側の契約管理に、新しい種類のイベントを加えます。販売者が直接オファーを作成する場合、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)はProposerとManufacturerの両方の役割を担います。そのため、購入契約(Purchase Agreement)のイベントは、重複を避ける目的でProposerの分だけが届きます。(SaaSのイベント管理)自動更新に関わるイベントは次のとおりです。(Amazon EventBridgeのイベント)
| 起きること | イベント名(detail-type) |
|---|---|
| 自動更新の契約が終了日に近づく | Purchase Agreement Ending - Proposer |
| 調整期限を過ぎ、範囲型の値上げ率が確定する | Purchase Agreement Renewal Terms Finalized - Proposer |
| 更新判断の期限に達し、今回の更新の予定が確定する | Purchase Agreement Renewal Upcoming - Proposer |
| 契約の終了日に、自動更新で新しい契約が作られる | Purchase Agreement Created - Proposer(intentがRENEW) |
| 販売者が自動更新を止める | Purchase Agreement Amended - Proposer(autoRenewalEnabledがfalse) |
終了日が近づくイベントには、終了日までの日数を示すdaysBeforeEndTimeの項目があり、値は180、120、90、60、30のいずれかです。販売者のオプトアウトは改定として処理され、Amendedのイベントで届くと明記されています。disabledByは、停止した側が購入者(ACCEPTOR)か販売者(PROPOSER)かを示し、購入者と販売者の両方が止めた場合はPROPOSERです。購入者のオプトアウトだけで個別のイベントが届くかは、確認した文書に明記がありませんでした。(Amazon EventBridgeのイベント)
更新のたびに変わる契約ID
更新が実行されると、新しい契約が作られ、新しい契約IDが付きます。(購入者ガイド)ドキュメントのイベント例では、新しい契約のイベントに、更新前の契約IDを示すpreviousAgreementIdが入っています。(Amazon EventBridgeのイベント)
契約IDでテナントや請求先を対応づけている場合、この仕様は設計に直接影響します。更新のたびに、対応づけの鍵が新しい契約IDに変わるからです。更新前の契約IDをたどって、同じ購入者の契約の連なりとして扱える設計にしておくと、更新を新規契約と取り違えずに済みます。テナントと契約の対応づけは、AWS Marketplaceの契約をSaaSテナントに紐付けるには?で設計の考え方を扱っています。
一方で、ライセンスの識別子が更新でどうなるのかは、確認した文書に記載がありませんでした。実装の前に、AWSの文書か問い合わせで確かめる項目になります。なお、複数契約を前提とした、AWS Marketplaceとの契約連携機能の要件は、AWS MarketplaceのConcurrent Agreementsとは?に整理しています。
解約や返金との関係
取消の依頼が検証で失敗したイベントの例には、更新後の契約がすでにある契約は、先にその更新後の契約を取り消す必要がある、という趣旨のメッセージがあります。(Amazon EventBridgeのイベント)自動更新が実行されたあとに解約や返金の依頼を受けた場合、どの契約が対象になるかは、契約の連なりの中で確かめる必要があります。販売者側の解約と返金の手続きは、解約と返金の対応を整理した記事で扱っています。
手数料と契約条件で確認が残る点
公式の手数料表のPrivate Offerの項目には、契約総額(TCV)が100万ドル未満で3%、100万ドル以上1,000万ドル未満で2%、1,000万ドル以上で1.5%という区分に並べて、更新はすべて1.5%と書かれています。この更新は、過去のPrivate OfferまたはAWS Marketplace外の過去の契約からの更新を指します。(販売手数料)同じページには、Professional ServicesのPrivate Offerの手数料として、別に0.5%が定められています。(販売手数料)そのため、この1.5%を、Professional Servicesまで含めたすべての更新の料率とは読めません。自動更新で生成された更新オファーに、この料率が適用されるかどうかも、確認した文書から読み取れませんでした。手数料の全体像は、AWS Marketplaceの手数料はいくら?で整理しています。
契約条件については、購入者ガイドに、交渉した条件が自動で引き継がれると書かれています。(購入者ガイド)Private Offerの法的条件は、Public OfferのEnd User License Agreement(EULA)、Standard Contract for AWS Marketplace(SCMP)、独自の条件から選びます。(Private Offerの作成)値上げの条項や更新の通知を、契約書にどう書くかは法務の領域です。選択肢の整理は、AWS MarketplaceのEULAと標準契約で扱っています。
次の点は、確認した文書に記載がありませんでした。
- 購入者が自動更新に同意する欄の初期状態
- 事前の通知を出す日数
- 従来の更新で必要だった請求書払いの要件が、自動更新でも求められるか
- 自動更新で生成される更新オファーの手数料の扱い
これらの点は、AWS Partner Centralのサポートフォームから、Private Offer Success Team(POST)に問い合わせられます。(Private Offerのよくある質問)
営業とCSの運用チェック
自動になるのは、更新オファーの生成、購入者に代わる承諾、新しい契約の作成、更新の前後の通知です。(購入者ガイド)担当者に残るのは、値上げ率を範囲で設定した場合の率の確定と、更新を止めるかどうかの判断です。SaaS側では、新しい契約IDを受信し、更新前の契約IDと結びつけて保存する処理が加わります。
次の確認項目は、AWSの文書にある仕様を担当者の作業に置き換えた、本記事の提案です。
オファーを作る前に決めておくことは、次の四つです。
- 更新時の価格を、据え置き、固定率、範囲のどれにするか
- 範囲を選ぶ場合、率を確定する担当者と、確定する時期
- 調整期限と更新判断の期限のあいだの間隔
- 更新の上限回数
運用に入ってからは、次の五つを確かめます。
- 契約一覧のRenewal statusとAt expirationを、定期的に確認する
- Pending upliftの状態の契約を、調整期限の30日前の警告より前に把握する
- Endingなどのイベントに含まれるautoRenewalEnabledとdisabledBy、契約一覧のRenewal statusで、購入者のオプトアウトを確かめる
- 販売者のオプトアウトを実行する担当者と承認の手順を決める
- 新しい契約IDを、更新前の契約IDと結びつけて保持する
Deshimaで契約連携機能を実装する場合の対応範囲
自社SaaSにAWS Marketplaceとの契約連携機能を実装するときに、Private Offerの自動更新をどう扱うかは、利用する支援サービスの対応範囲にも左右されます。2026年10月5日時点で、DeshimaはSaaS Contract型のみに対応しています。従量課金(メータリング)とCPPOは対象外で、Concurrent Agreementsには対応済みです。セラーアカウントを連携すると、契約の更新と解除のイベントの受信に使うAWS IAMロールとAmazon EventBridgeのルールが自動で設定され、購入者情報と契約情報の同期も自動で処理されます。ここでいう契約の更新は、本記事で扱う自動更新への対応を示すものではありません。
本記事で扱ったPrivate Offerの自動更新は、現在の対応範囲として案内していません。利用をご検討の場合は、個別にご相談ください。Deshimaは機能の更新が多いため、最新の機能と対応範囲は、無料のアカウントを作成したうえで、プロダクト内のドキュメントでご確認ください。
Deshimaの利用料は、初期費用と月額費用がどちらも0円で、費用が発生するのは製品が売れたときの販売手数料のみです。料率は個別にご提案しており、AWS Marketplace自体の手数料とは別になります。対応範囲はトップページのFAQに、料金の考え方は料金のセクションに記載しています。